The Day of Lobster
8/18/2000
はじめに
特に旅先で美味しいものを食べたという話を家族にするのは、往々にして物議をかもす。特にカミさんに対して、その話をするのは危険が大きい。その危険を少しでも小さくするために、今回の東海岸出張では Lobster のお土産に挑戦してみることにした。
購入
今回の東海岸出張は Boston 訪問である。Boston は全米有数の古い街で、ちょっと郊外に出ると緑が多く奇麗な町並みであるが、冬場の寒さは厳しく雪も多い。今までに数回 Boston を訪れたことがあるが、秋口 11月の出張で二回初雪による空港閉鎖を経験した。そのうち一回は Las Vegas での乗り換え便も逃したため、サテライトの待合室で喧しいスロットマシーンの音に悩まされながら、徹夜で明け方の便を待った記憶がある。
さて、Boston の空の玄関である Logan 国際空港には、土産用 Lobster の販売カウンターがある。世間相場は知らないが、大体以下の写真にある大きさのもので $50-60 程度だった。店の人が「これは中でも一番イキのいいやつだ」とか「今朝とれたばかりだ」とかぺらぺら講釈を延べることがあるが、これは適当に聞き流しておけばいい。東海岸から西海岸までは飛行機でも 5時間前後かかる。このことをあらかじめ店の人に言っておけば、その時間にあった保冷材を入れてくれる。
開封
とりあえず箱の開封ぐらいはガキんちょ供にやってもらおう。Lobster との初対面は驚きをもって迎えられたようである。(Movie)
しかし何度見ても大きなザリガニである。大きさは写真を見て実感してもらいたい。
ガキんちょ供も、初対面の驚きが去った後感動しているようである。(Movie) ガキんちょ供がもう少し大きかったら、可哀想とか飼いたいとか言い始めていたかもしれない。その時の父親の態度はどうあるべきなのだろうか。
料理の実際と食べ方
まずは鍋に水を入れ沸騰させる。買った店で一通りの料理方法を教えてもらったが、この熱湯の中には好みによっては塩を入れてもいいそうだ。お湯が十分沸騰 (Rapid Boil) したら、可哀想な Lobster を頭から入れる。これを逆に尻尾から入れると、鍋の中で Lobster が暴れて大変なことになるそうだ。
その後、火加減を調整し噴きこぼれないようにしながら鍋の蓋をして 20分程ゆでる。これで Lobster の調理は完了である。ワインも用意すれば、なかなか気分が出ていいだろう。部屋の中が生臭くなるため、Lobster料理は庭で食べることにした。
東海岸のレストランでは、解けたバターをLobster に付けて食べるのがスタンダードだ。だが、これは日本人にはちょっと脂っこい。胸焼け防止のために、このLobster には日系スーパーで買ったマヨネーズと、庭にぶら下がっているレモンを用意した。
味のほうは、日本人向け調味料を使ったせいか、東海岸のレストランで食った Lobster よりもウマく感じた。ガキんちょ供も、Lobster の足を長々としゃぶっていたので(movie)、満足してくれたのではないだろうか。
なお、庭には哀れ Lobster の破片が散乱していたが、これも蟻や小鳥が翌朝までに全部始末してくれた。人間がなまける為にも、身近に自然は必要である。