SAYONARA USA
Moving Project
3/1/2001
きっかけ
かくも慌ただしい北米生活に別れを告げる日が具体的に決まった。北米に引っ越した1998年3月3日からちょうど三年、2001年3月2日が日本へ帰還する日である。
具体的に引越しの日が決まってから、残すところ数ヶ月しか無い。国際引越しというと、一般的には馴染みが無いと思われるので、ここにそのトピックスを紹介する。
Free
まずは家の中の不要品を処分し、身軽になる必要がある。引越し直前に身辺整理をするのはゴメンである。不要品処分の常套手段は Garage Sale であるが、いちいち不要品をまとめたり整理したりするのは面倒くさい。そこでご近所さんにならって、不要品に Free (無料) の紙を貼り、家の前に出しておくことにした。
まずは2000年の11月20日、試しに以下の左側の写真のように不要品を家の前に並べておいた。その右側が半日後の様子である。
ご覧のように、ものの見事に不要品が消えて無くなった。あげてしまってもいいような不要品であれば、これが一番簡単な処分方法だろう。これに気を良くして、以下のように不要品をFreeで出すことにした。
どれもこれも、ほぼ半日から数日で家の前から消えて無くなった。写真は撮っていないが、最長記録はPC用デスクの二週間である。さすがに手で持てないものは、売れ行きが悪い。
しかも、いずれも誰かが家の前から物を持ち去る様子を見たことがない。時間的には夕方や早朝の散歩時間帯に物が減っていくように思える。これらの現象に対して、近所を根城にしているカラスが持ち去っているのではないかとの仮説を唱えたが、これはカミさんにトンデモ学説として無視されることとなった。
車の処分
さて、大方の不要品を処分した後、残る大物は車である。我が家では自分用としてDodge Caravan 、カミさん車として Accura Legend の合計二台を所有している。それらを最後まで足に困らないタイミングで売り飛ばさないといけない。日本語でも面倒なのに、英語で売買交渉をしなければいけないというのは頭の痛い問題だ。
また、車の値段の付け方は難しい問題ではある。が、こちら北米では Blue Book という中古車の標準価格を紹介している本を参考にするのが一般的だ。最近、その情報は Web でも参照できるようになっており、誰でも無料でその情報を利用することができる。販売価格は中古ディーラーに対して売る価格と、そこから買う価格の二種類が提示される。一般的に個人売買の場合、それらの中間の値段が相場になるようだ。しかし、どうせ細かい車の汚れや傷をめぐって、値引き交渉にもつれ込むのが関の山であり面倒くさい。ここは思い切って最低価格を付け、できるだけ値引き交渉を避けることにした。ちなみにそのような値段の付け方をした場合、Dodge は $3500、Accura は$5500 になった。これは三年前にこれらの車を中古で買った値段の、ほぼ半分である。
とりあえず帰国まで時間も無いことだし、以下のような時系列で主として北米に引っ越してきた日本人を対象に個人売買で車を処分することとなった。
やはり日本人は日本車を狙ってくるのか、売り出し活動全般を見てDodge の反応がいまいちだった。再び北米で生活するチャンスがあるかどうかはわからないが、次回はもうちょっと楽に売れる車種を選びたいと思う。