旅行記その1へ
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- RidgecrestからDeath Valleyへ
翌朝5:30AMに起床し、Death Valleyへ向かう。次の写真が昨晩止むなく泊まったMotel6である。見てくれは普通のモーテルだ。プールやジャグジーも付いているが、さすがに冬の最中誰も泳いでいなかった。
これが予約にしくじったBest Westernである。Internetも使えるようで泊まれなかったのは残念である。ちなみに米軍基地が近くにあるためMilitary
Rate (軍人割引)があるそうだ。
- 朝飯を食い一路 Death Valley へ
Motel6はフロントにコーヒーしか置いてないため、市内にある近くのCarls Jr.で本日のルートを検討しながら朝飯を食うことにした。
これはクロワッサンにベーコンとスクランブルエッグを挟んだ朝飯のファーストフードである。
州道178号線で一路北へ向かう。少し郊外に出ると、何も無い景色が広がっている。いよいよ砂漠らしくなってきた。
- Ballarat
国立公園内に入る少し手前にBallaratというゴーストタウンがある。とりあえず手始めにここに立ち寄ることにした。ゴーストタウンまでは未舗装のダートである。車の底を打たないよう、気を付けながら運転をする。
州道からダートを4mileばかり入っていくと、Death Valley の西壁をなす山脈のふもとにゴーストタウンが見えてきた。ここは1890年から第一次世界大戦の前頃まで栄えた町で、この付近に豊富に眠る地下資源を目当てとした探鉱者が拠点としていたそうだ。ほとんどの家は既に跡形もなく、点々と家の残骸が残っているだけである。
ゴーストタウンの一角は、何とRV車も入ることができるキャンプ場である。アメリカ人のキャンプ好きは、お化けを蹴散らす勢いだ。
- 190号線を抜けてDeath Valleyへ
再び州道に戻り、いよいよDeath
Valley National Park内に入る。時間もあるので、道は険しいが景色がいいというWildrose経由でDeath
Valley にアプローチすることにした。以下の写真にある分岐では直進方向がそのルートである。
天気もよく人気もなく、本当に気分がいい。やっぱりストレス解消には人気を避けて砂漠をドライブするのが最高だ。
- Stovepipe Wells
Death Valleyの西側の山を越え谷間に入ると、最初にStovepipe Wellsという小集落が見えてくる。ここは車が普及する以前の旅行者にとって貴重な水場があったそうだ。今ではキャンプ場やレストラン、土産物屋、ガソリンスタンドが立ち並ぶ、ちょっとにぎやかな場所となっている。ここで休憩すると共に、昔の旅行者にならって水を補給した。
- 海面下のDeath Valleyへ
休憩を終え、Death Valley内をゆっくりとまわることにした。州道を進むと、この先が標高海面下であることを示す標識が見えてきた。Death
Valley 内には米国内での最低標高地点があり、その場所を含め公園の一部は水面より標高が低い。
- Harmony Borax Works Ruins
ここは1882年から1889年の間に使われていたホウ素の精製工場跡地である。製品は遠く165mile (約260km)
離れたMojaveに向けて出荷されたそうだ。精製用のタンクのまわりを歩いてまわれるようになっている。車内での絶叫防止のため、ここでガキんちょ供を少し放牧することにした。
時間もちょうど昼飯時になったので、ここから州道を少し進んだところにあるFurnace Creekで昼飯を食うことにした。
- Badwater
Death Valleyの南の端に干上がった塩湖であるBadwaterがある。ここはValley内でも夏場最も気温が高くなる場所であり、時として50℃近くにもなるそうだ。道のすぐ横には一部水が残っているが、Bad
Waterという名前が示すとおり苦みの強い飽和食塩水である。
この広大な蒸発した塩湖は、雨が長い年月を経て雨が地表の塩分を集めることによってできたものである。海面下であるDeath
Valleyでは流れ出す川も無く、さらに高い気温によって水はどんどん蒸発し塩だけが残されている。
この付近に全米最低標高地点 -282feet (約-86m) がある。誰が立てたのか知らないが、州道の横の崖に海面を示す立て札が立ててある。ちょっとわかりにくいが、写真中央少し上の白い看板である。肉眼で見ると"SEA
LEVEL"と書いてある。
このような過酷な環境でも生存する貝類がいるらしく、その存在を示す立て札が立っている。他にも藻や小さな虫のようなものが水中に見える。本当に生命はしぶといものだ。
- Natural Bridge
Bad WaterでUターンし、州道を引き返す。3mileほど走ったところでDeath Valleyの東側の山へ向かう道へ入り、Natural
Bridgeを目指す。しばらく走ると駐車場があり、ここから干上がった川床を歩くことになる。駐車場からValleyを振り返ると、Badwaterがよく見える。
駐車場からの登坂はちょっと汗ばむぐらいの心地よい運動になる。10分ほど歩いたところで、正面に岩の橋が見えてきた。よく見るとちょうどいい場所にひびが入っており、今にも落ちてきそうだ。ものすごい圧迫感である。
- Devil's Golf Caurse
さて、州道にさらに戻り2mileほど走ると、左側に Devil's Golf Caurseへのわき道が見える。そこを入りしばらくダートを走ると干上がった塩湖の中ほどに駐車場がある。駐車場のまわりは泥と塩が混ざって、凄まじい凹凸の地形を形成している。確かにゴルフができるのは悪魔ぐらいだろう。
そこにある立て看板には、転ぶとひどいケガや骨折に至るかもしれないので注意するように書いてある。なるほど、塩の結晶が固いのか、石を地面に投げるとガラスをぶつけたような音がする。割れたガラスの上を歩いているような感じだ。
塩の塊を袋に入れて持ち帰っていたご婦人がいたが、一体何に使うのだろうか。漬け物塩にしてはちょっと苦みが強いように思うのだが。いずれにせよ国立公園から石や木、草を持ち帰るのはご法度である。
- Artist's Palette
再び州道に戻り2.5mileほど走ると、左側に"Artists Drive"という小道が見えてくる。一方通行の狭い道であり、これが山の中腹にあるさまざまな色をしたArtist's
Paletteに通じている。
その道に入ってすぐの右側には、ちょっと眺めが良く一見Artist's Paletteか?と思わせるような場所がある。しかしそこは偽モノであり、本当のPaletteは、さらに奥のほうにある。去年ここを訪れたときは見事に騙され、後程本当の場所を発見したときは日が暮れた後の真っ暗で何も見えなかった。以下は今回撮影した昼間の「本物Artist's
Palette」でありる。見事雪辱を晴らすことに成功した。
- Mushroom Rock
道なりで州道に戻り北上すると、左側に Mushroom Rockが見えてくる。確かに変わった形の岩なのだが何ら面白くなく、早々に立ち去ることにした。この岩は地図に載っている写真より、実物のほうが微妙に痩せているような気がする。ひょっとすると数年後には風化で無くなっていかも知れない。
- Hells Gateを経てBeattyへ
そろそろ日も落ち、本日の宿泊地であるBeattyへ向かう。途中Death Valleyが見渡せるHells Gateというポイントで休憩した。
さらに州道190号線を北上し、Death ValleyをNevada州側へ抜ける。Nevadaでは州道の番号が374号線に変わる。夕焼けで空がバラ色になり本当に奇麗だ。やっぱり旅行は砂漠に限る。
- STAGECOACH
本日のHotelもモーテルである。町外れに何ヶ所かRV Parkがあり、目的地はその一角にある。
このモーテルはNevada州らしくカジノ併設である。ロビーには高額賞金獲得者が写真入りで張り出されているのだが、見たところLas
Vegasにある大きなカジノの 1/10ぐらいの当選金額である。さすがカジノでも田舎のほうでは賞金もささやかだ。Las Vegasでは見かけなかった¢5や¢1用のスロットもある。
スロットで遊べるような小銭は持っているのだが、公園内を歩き回って疲れているので晩飯を食って早々に寝ることにした。レストランはカジノにありがちな24時間営業である。晩飯はシェフのお薦め
Rib Steakにした。
ちなみに本日の走行距離は約220mileである。あまり走ったような気がしないが、それでも東京-新潟ぐらいの距離を移動したことになる。昨日の残りのワインを飲み、ガキんちょ供に絵本を読み聞かせ早々に寝ることにした。
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